なぜ企業は派遣を使うの?
  色々と国から目を付けられる派遣業界ですが、その最盛期は過ぎて縮小してきています。それでもやはり多数の企業が派遣会社に依頼していて、求人広告を見れば派遣の仕事が沢山載っています。

  なぜそれら企業は派遣を使うのでしょうか。大まかな理由をいくつか紹介してみたいと思います。

■正社員として採用したくないから
  日本の労働者を守る法律は非常に強く、なかでも正社員はなかなか辞めさせることができません。世の中の正社員の大半はそれに甘えてしまっているのが現実で、必要以上の仕事をしない人々が非常に多いものです。
  採用活動にかかる高い費用と時間を割いて迎え入れた正社員がそうなってしまったら、将来的にかかる莫大な人件費が無駄になってしまうため、短期的には多少高くても派遣社員を常駐させて仕事をさせようという意図があります。

■短期間のうちに大量に人が必要だから
  主に販売系の仕事は繁忙時期と閑散時期に大きな差があります。週単位でみれば平日と週末、年単位でみればセール時期と通常時期。企業活動を行なうなかで最も収益を圧迫するのが人件費です。
  その経費を最大値にあわせて用意していては期間を通して利益を上げられませんし、不景気のなかでその経費は圧縮される一方です。どの職場もシフトをまわす必要最低限しか用意できず、現場からはもっと人を揃えて欲しいという要望が常に出ているのが特徴です。
  平常時を最低ラインでおさえ、夏冬のセール時期や期末の決算商戦時期に増員して売上をあげようとするのに人材派遣が最適なのです。

■計上科目が違うから
  あまり知られていませんが、企業の人材派遣費は人件費にはあたりません。成長業界にいない企業はほぼ全て「人件費を削減しろ!」という大号令がかかっている現代、おいそれと追加人員の稟議など出せません。
  人材派遣でスタッフを使っても人件費にはならず、人材派遣会社からサービス提供を受けた外注費として計上されるので、経営陣からの人件費削減指示には反していないわけで。(※経費を削減しろ!の場合はまた別ですが)

■採用~雇用の緒経費がかからない
  求人広告 の費用で紹介した通り、採用活動にはまず広告費がかかります。アルバイトや派遣の相場を載せていますが、正社員版の求人広告はさらに費用が高かったりします。
  求人を出して応募を受けて面接を何度かして、、、と、直接的な経費から担当者の時間(=人件費)がかかります。実際に雇用してからは折半分の社会保険料やその他色々な経費もかかるもので、それらと派遣費用を比べるとあまり差がなかったりするのも現実です。


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