「それでは当社の担当と一緒に、一回職場見学してみましょう。」
「なんですかそれは？」
「見たことないところでいきなり働くのは不安でしょうから、事前にネコ会社の担当者さんに会っていただき、職場の雰囲気などを知ってもらいます。」
「いや、別にしなくてもいいんですけど…」(*1)

  イヌ派遣会社のポン太と新宿駅の東南口で待ち合せたウサ子さん。「付いたらこの携帯に連絡ください」と言われていた番号にかけ、一緒にネコ会社のミケ氏に会いにいきました。

「どうも、ネコ会社のミケと申します」
「宜しくお願いします」
「ミケさん、こちらがご連絡していたウサ子です。スキル等々はお話させていただいた通り、全く問題ありません。」
「そうですか。では、ウサ子さんに働いてもらう職場を見てもらいましょうね」
「キレイなところですね～」
「まだ新しいビルですからねぇ」

  などと、和やかに職場見学が終わりました。

「で、いつから働けるんですか？？」
「え～とですね、、、」

  始めて出勤する当日、コーディネーターのリリーから言われていた職場見学の待ち合わせと同じ場所でポン太と合流しました。

「やぁウサ子さん。それでは行きましょうね。」
「一緒に行くんですか？」 (*2)
「そうですよ。しっかりミケ氏に挨拶したいですしね。」

「ミケさん、イヌ派遣会社のポン太です。今日からお世話になるウサ子をお連れしました。」
「やぁやぁウサ子さん、宜しくお願いしますね。」
「はい、よろしくお願いします」 (*3)
「それじゃ行きましょうか」
「それではミケさん、宜しくお願い致します。ポン太はここで失礼します。」
「（何しに来たの…？）」

「はい皆さん、今日から一緒に仕事をする派遣のウサ子さんですよ。」
「ウサ子と申します。精一杯頑張りますので、宜しくお願い致します。」