求人広告の用語
  求人サイトを見ると数多くの仕事が掲載されています。仕事を探す側にとってはあまり気になるものではないのですが、求人側にしてみれば自社以外の広告内容が非常に気になるのです。折角お金をかけて掲載しているわけで、ひとりでも多く自分のところに応募してきて欲しいから。

  求人広告を作るときにはキャッチコピーを始め、掲載内容を工夫して目立たせようとするのですが、行き過ぎるとウソが多い内容になってしまうんですね…。規制もありますが、広告会社にしてみれば大切な収入源。ある程度は黙認してしまっています。

  ここでは派遣での仕事についてよく目に付く代表的な用語と、その裏側を紹介します。(※必ずしも全部が当てはまるものではありません)
時給1,400円~1,800円
  よほど良い経験があり、応募した仕事にピンポイントでマッチングできてもなお、最大時給の1,800円に届くことは稀です。その前に契約が終わるか、自分から辞めるかのどちらかです。
時給1,600円以上
  1,600円です。上限がいくらなのか確認してみましょう。「え~っと…、1,800円くらいですかねぇ」などと濁されたら記載額以上の可能性はあまりありません。
月収例○万円
  ひと月の平日に22日働いて、場合によっては残業を平均1-2時間くらいみなして稼ぐ例です。例なので、しっかりと計算して判断してください。平日が22日もある月は何回あるでしょう?
月収○円以上も可能
  不可能ではないにしろ、非常に難しいです。記載してある最大の時給額から、平日22日換算で、平均残業なども加味して出していたり。そもそも最大時給に届くことが稀です。
未経験でも高時給
  何と比較して高時給なのかはナゾですが、「誰でもいいから、高い時給出すから、お願いだから仕事して…!」という悲鳴が聞こえます。それほど人が集まらないということを言っています。
交通費規定有
  必ずしも全額出るわけではありません。募集要項をしっかり見て、分かりにくい場合は登録に行く前に確認しましょう。
勤務地多数/勤務地300以上!
  確かに多数ありますが、他の仕事の勤務地だったり既に埋まっている勤務地なども含まれます。数が書いてある場合はあまり当てにしない方が。東京在住で、大阪の勤務地を紹介されても行けません。
勤務地相談OK
  相談するのはOKですが、必ずしも希望に沿えるわけではありません。
自宅近場の勤務地有
  あっても必ずそこで働けるわけではありません。場合によっては遠くの勤務地しか空いてないと言われてしまいます。
駅スグ
  駅チカとか色々ありますが、近い遠いは人の感性によりますよね。駅を出てひとブロック先を遠いと思う人もいれば、10分くらい歩いても近いと思う人もいますし。
アイテム選び放題
  「アイテム」と書く派遣会社は一部だけですが、販売系でよく見られます。スマートフォンや通信カード、パソコンや冷蔵庫などですね。選ぶのは自由ですけども、必ずしも希望に沿えるわけではありません。過去に同じ商品を扱ったことが無いと、結構難しいと思います。
大量募集
  職場や地域、期間などがハッキリ載っている場合はある程度当てになりますが、曖昧に「勤務地多数」とか「お仕事多数」と載っている場合はあまり当てになりません。経験に応じた派遣会社都合の仕事を押し付けられます。
即内定・即勤務
  仕事先から求められている人物(年齢、スキルetc)にしっかり当てはまっていれば、という前提付きです。スキル不足なのに即仕事ができるのであれば、そこはみんな辞めてく厳しい職場。逆にスキルアップのチャンスもありますけどね。
お仕事多数
  あまり募集広告費用をかけられないので、代表的な仕事を載せて人を集めて、使えそうな仕事先があったら紹介してみます。
誰でもできる
  確かにやろうと思えばだれでもできますが、続けられるかどうかは別問題。
未経験OK/未経験歓迎
  緊急に、大量に人が必要になった場合を除き、派遣とは基本的にプロフェッショナルを紹介するもので、仕事先も当然それを望みます。けれどもキツイ業種・職種(人が続かない仕事)は一度経験すると皆さん敬遠しますので、募集を出してもなかなか人が集まりません。そこで登場するのがこの用語です。
経験者優遇
  求人広告には最低時給はしっかり設定しなければなりません。経験者とそうでない人では派遣料金(=給料)に違いがある場合が多く、「この仕事の経験があれば最低時給額は無視して応募してきてね」という意味です。求人広告を作るときに、高い時給をピンポイントで指定して「経験者のみ」にするとあまり集まりません。
女性活躍中
  男性はこの仕事に就ける確率が低いですからなるべく応募されない方が…という意味です。仕事先から「女性のみで」と指定されている場合が多いです。これもスキル・人物ありきだとは思いますが。
20代活躍中
  20代から、どんなにいっても30代前半までしか通りません。仕事先からそういう指定が入っています。性別よりもハードルは高く、その職場で働いている年齢層と合わせるための指定だったりします。
年齢不問
  わざわざこれが載っている場合は、文字通りに受け止めても大丈夫です。でも、一般的に仕事探しが難しくなってくる年齢を超えている場合は、その仕事に合っていて相当優良な経験があり、かつ人物的に曲がっていない人でないと無理な場合が多く、「誰でもいいよ」という意味ではありません。
友達同士の応募歓迎
  「ついでに人を連れてきてくれたら一石二鳥」という意味です。軽作業系やイベント系ならば同じ仕事先で働ける可能性が高いですけど、販売系その他では必ずしも同じ仕事先で働けるとは限りません。
うれしい社販制度有り
  販売系の中でも、ファッション(アパレル)系の販売職によく見られます。nekoブランドの販売員がinuブランドの服を着てたらおかしいので、販売員になる前に40%-70%割引きで買わされます。自腹です。
空いている土日で仕事
  自分の予定が空いている時だけ仕事できる!とはあまり思わない方が良いです。事前にしっかり確認しましょう。
休みが取りやすい
  こと派遣においてはあまり期待しない方が良いです。休みが多いスタッフは仕事先にも派遣会社にも嫌われます。
充実した研修制度あり
  「未経験OK」と合わせて、安心させるための用語です。未経験者に充実した研修をもって仕事をさせるのですから、相当キツイ業種・職種である可能性が高いです。仕事先に、「しっかり研修しますので、何とか使ってくれませんか…?」と頼んでいることが多く、仕事先で不幸になってしまう場合があります。その他、仕事先で研修がある場合もありますが、そちらは比較的安心です。

a


inserted by FC2 system